思わず坂本九ちゃんの
「みあげてごらん夜の星を」
の歌詞を歌ってしまいそうな今日の星空。
今にも降ってきそうな満天の星。
隠岐自然村館内にある海士自然館の窓からは
冬の大三角形がすぐ目の前に陣取っている
のがよくわかる。
窓から真上を見上げるとそこには
プレアデス大星雲 あの有名な昴が。
そして、今日のお目当てのふたご座も
冬の大三角形の横にはっきりと見えている。
なぜお目当てかと申しますと
12月14日にふたご座流星群観察会
自然村で開催するから。
皆さん是非来てくださいね。

野生動物が交通事故にあう被害は
全国的なものであると思いますが
ここ海士町でも時々見かける光景です。
最近でも2匹のイタチがはねられている姿
を目撃しました。
普段はすばしこくてなかなかじっくり
観察できない動物ですが
このような姿をじっくり観察できるというのは
実に皮肉なものです。
海士町では近年になってイタチが増えたと
地元の方が話しているのをよく耳にします。
「それってもしかして…」と思い
死体をよく観察すると2匹とも
やはりそうでした。
移入種のチョウセンイタチです。

本土イタチに比べて顔が黒いので
すぐに区別がつきます。
帰化植物の脅威をいつも語っているのですが
哺乳類も国際化しつつあるのです。

本日、海士町文化財保護審議委員会に
私も委員の一人として参加したのですが
その時、海士町に自生する北限植物
話題になりました。
海士町は対馬暖流の影響で温暖な海洋性気候
の地域です。
そのため、ここを北限とする植物も何種類か
生育しており、その中のひとつである
「ダンチク」の生育地が危機的な状況になっている
と話が盛り上がりました。
生物の減少の理由は主に次の3つのケースがあります。
1.人為的錯乱によるもの
2.愛好家による盗掘、乱獲
3.帰化植物の侵入による淘汰
海士町の場合、2のケースはいまのところ
あまり心配していませんが
1と3は非常に危機的状況にあると思っています。
そして、今日話題の「ダンチク」の場合
なんと公共事業による1のケースなのです。
海士町内ではわずか一箇所にのみ生育している
分布上非常に貴重な植物を
絶滅危惧種ではない
という安易さで町の建設課は
平気で開発してしまったのです。
少しくらいならとかしかたないから
とゆう勝手なエゴでやりたい放題に。
今までもこうしてどれだけの生物が
この小さな島を追われていったのだろうか。
涙が出るくらい悔しい思いの出来事です。


これは、何だかわかりますか?
海士町では今、道端のいたるところに
この自然のオブジェが立っています。
その正体は、タカサゴユリの種の殻。
華道用のドライフラワーとして市場に
出回っているようですが
海士町の住民はほとんどの方が興味を示さないようです。
この花、夏に白い花をつけるユリで
道路工事によりできた則面を中心に分布域
を拡大しています。もともとは、中国や台湾の自生種ですが
日本に持ち込まれて全国に広がってきたようです。
他の帰化植物と違い則面などの
もともと日本に自生する在来種があまり
繁茂しない場所に咲いており、
清楚なイメージのユリの名前を汚さない控えめな花なです。

秋の醍醐味といえば紅葉の大パノラマ。
神戸から訪れたOさんと慶応大生
のてんちゃんの女性2人を伴って
車で名水百選に選ばれている
天川の水を飲みに行く途中に偶然見つけた
「秋の夕日に照る山もみじ・・・」
童謡の歌詞の通り、山全体が濃い赤、薄い赤
取り混ぜて秋を彩っていました。
みんな思わず「きれい」と声を合わせてしまうほど。
先日も日記に書きましたが
海士町は紅葉する種類の樹があまり多くありません。
とはいえこれだけの紅葉パノラマを
楽しませてくれるなんて
なかなか捨てたものじゃないな。
それどころか十分自慢できるお見事さ。


ちなみに、きれいに色着いているほとんどは
先日お話した大好きなウリハダカエデのようです。

昨日はあまりの仕事の忙しさに
日記を付けることができませんでした。
当日は戦場のように動き回り
「もう堪忍して」と思わず叫びたくなるのですが
一夜明けて平静を取り戻すと
達成感というべきか、とても心地よい充実感に浸れます。
今日、軽トラで農道を走っているとき
珍しい光景に出会いました。
同じ地区に住むHばあさんがなにやら変わった作業
していました。
「パシン、パシン」と極細で長いヌンチャクのような
棒で藁の束のようなものを一生懸命たたいていたのです。
思わず軽トラから降りて質問を投げかけました。
聞けば、蕎麦の実をはずす作業だそうです。
その道具は、「からさお」と呼び
昔から蕎麦や大豆の実をはずす必需品で
百姓ならみんな使っていたが
最近は良い機械があるのでこんな作業を
やる人は少なくなったそうです。
そして、こんな重労働をしてもほとんど
稼ぎにはならないと笑っていました。
確かに、現代の農業は大規模の作付け面積
を機械に頼った効率重視で行わないと
とても利益を出すことはできないでしょう。
でも、手作業で一生懸命作った作物の持つ
価値こそ田舎の魅力でしょうね。
ばあさんのその作業があまりに素適だったので
今日は特別に皆さんにもお見せします。


刈り取られた蕎麦の束


この棒が「からさお」

そして、ただひたすらたたきます。











ブルーシートの上に蕎麦の実がたくさん落ちました。

本当にお疲れさまでした。

今日も、寒風吹きすさび時々時雨れるやな天気でした。
最近の話題は、寒くなったことが多いですが
寒くなるのを待っていたこともあります。
隠岐自然村のライフワークのひとつに
燻製作りがあります。
今日から、今話題の「隠岐牛」のビーフジャーキーに挑戦。
ビーフジャーキーをおいしく作るには、風乾が大事。
それには、やはり空気が乾燥してくる寒い季節がぴったり。
だから、この季節を待っていたのです。
寒風吹きすさぶ中「ルンルン」気分で作業してます。
おいしくできたら、おすそ分けしますから
是非お立ち寄り下さい。

海士もいよいよ秋本番。
一昨日からの寒さに急いで
冬支度を始めた隠岐自然村。
ストーブを手入れし、灯油を買って
敷き毛布を確認して。
クリスマスツリーとリースも飾ってと。
まあ、豪雪地帯のような大層な
ことではありませんが。
買い物に出かけたとき、
金光寺山ドライブウェイでみかけた
艶やかな紅葉。
ウリハダカエデという名前の
もみじの仲間。

普通は標高の高い山や内陸部の
雪の多い地域に分布する
北方系植物ですが、隠岐では
温暖な気候なのに海岸部まで
分布域を延ばしています。
氷河期の名残の植物のようです。
紅葉する樹が少ない海士の中で
最も派手やかに色ずく樹であると
私は思っており、この季節のその美しさに
惚れ惚れ。
大好きな樹です。

「くちばしのつけ根の部分をよく観察してみて下さい。」
目の前の水田に降り立ったマガンを見つけた時
生徒にアドバイス。
お目当ての冬鳥を探しながら水田地帯を
歩いていたときのひとコマです。
本日は地元小学校で、自然観察の授業を
担当する日。
月2回の授業で、毎回切り口を変えながら進行。
天気がよければフィールド散策が定番。
今日は、昨日の悪天候からすっかり立ち直った
さわやかな散策日和。
鳥好きの私は、当然このような日はバードウォッチング。

タゲリとカワラヒワを観察した後
遭遇したのがマガン。
思わず生徒以上にはしゃいでしまいました。
本来は隠岐島には、立寄らない鳥ですが
おそらく昨日の嵐で迷い込んだのでしょう。
しばらく羽根を休めて、数日のうちには
本土を目指して飛び立つと思われます。
マガンにはちょと気の毒なことでしたが
私たちには良い目の保養をさせていただきました。

「カチ、カチ、カチ、カチ」
窓を激しくたたく霰。
今日の寒さは、この秋一番。
天気予報でも全国的に寒波が来ている
ことを告げている。
「急な冷え込みはこたえるなあ。」
などと、スタッフの飛鳥と窓の外を見ながら
周辺の海上の波頭の激しい動きを眺める。
我々は、少し寒くなっただけで
すぐに暖房に頼ってしまいがちですが
野生動物たちは、こんな時どうしているんだろう。
生きていくためには寒いなどといっておられない
だろうなあ。
暖房はもう少し我慢するか。
そんなことを考えながら過ごした
寒い日曜日でした。


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