海士町の水田地帯では、しろかきが始まり
水の張られた水田に白いオブジェが舞い降りている。

白いオブジェとは、白鷺のこと

海士町は、水場環境が乏しいことから
サギ類の越冬は難しいらしく
通年で生息するのはアオサギくらいのもの
他の白鷺類は渡り鳥として春から秋までの
滞在に限られている。
例年、コサギ、チュウサギ、ダイサギ、アマサギ
の4種が渡ってきているのだ。

そんな白鷺に今年は異変が。
いつもは比較的多数が飛来するコサギの
姿が今年は全く見えない。
その代わり、ダイサギは例年に比べると
非常に数多く降り立っている。

白鷺界ではいったい何が起こっているのだろう?

今年の冬はカムチャッカケアシノスリが
数多く見られたことなど
何かしら野鳥の世界でも異変が起きているのではと
ちょっと心配。

自然村館内で、遠くから「ホッ、ホッ、ホッ・・・」
と鳴く声を聞く。
今年もやってきたんだね。

海士町では、数種類のフクロウの仲間が確認されている。
トラフズク、オオコノハズク、そしてこの声の持ち主
であるアオバズク。

毎年、新緑で野山が輝く頃に訪れることから
青葉ズクと命名されたようだ。

面白いことに、このフクロウ
毎年同じ大木に営巣するので
観察も容易である。
その反面、営巣木の周りの環境の変化に敏感でもあり
営巣木そのものを触らなくても
周りの木などの伐採で営巣地を変えてしまうことも
しばしばあるようだ。

それだけに、環境全体の保全がいかに大切か
考えさせる道しるべともなる鳥なのです。


ここ数日、海士町の田園地帯は
渡り鳥でにぎわってきている。
そんな中、私の特にお気に入りは
フライングキャッチャー「ノビタキ」。
ヒタキの仲間は、飛翔している昆虫を
飛びながら捕獲することからこう呼ばれている。



冬の間は、アフリカや東南アジアなどで過ごし
4月中旬になると中国や日本に移動する夏鳥。

といっても日本列島の場合の繁殖地は
涼しい高原や北海道の草原などに限られているため
残念ながら、海士町では渡りの途中でちょっと立ち寄るだけ。
だから、4月の中旬から5月初旬にちょっとしかだけお目かかれない。

少しだけの限られた出会いだけに、なお一層愛しさが増すのです。

今日は、隠岐自然村の自然楽校のお知らせです。

隠岐自然村では、今年度より都市部の児童を対象とした
自然体験プログラム及び海士の産業体験で構成した
「隠岐・しまの自然楽校」事業を展開します。

第一弾として、海士町をステージに5月3,4,5日の期間
2泊3日の離島体験を募集中!

今回だけでなく8月、9月と来年の3月にも開催予定です。

隠岐自然村のスタッフだけでなく
地域の高齢者の方々や畜産営農者、
他団体や地元の児童も参加し
島丸ごとで都市部の児童を受け入れ、交流をいたします。

詳しくは、こちら↓をご覧くださいね。
http://www.geocities.jp/okishizenmura/shizengakkou.html



「東の水田の畦で、ノジスミレが咲いてるよ」
意気揚々とした声で電話をくれたHおばさん。

毎日の日課が山野草観察&旬の山の素材採取という
私の山野草料理の師匠です。

ここ海士町金光寺山にもスミレは沢山咲いていますが
ノジスミレは確認出来ていません。
他の場所でも見たことはなく
とても貴重な情報です。

早く見に行きたかったのですが
なかなか時間を見つけられず
やっと昨日わくわくどきどき立ち寄ってみると
ほとんど花の盛りが終わってしまっていたんです。

ザ・ン・ネ・ン

そんな中枯れずに残っていた花を撮影してきました。

花の魅力は、その美しさで人々の心を
癒してくれること。

だけどそれだけじゃないよね。
普段あまり意識していない足元に咲く花には
別の魅力もあるんですよね。

今世間でとかく気にする健康
これに結構貢献しそうな植物が
海士町にも沢山自生しているんです。

春の金光寺山の代表格「トキワイカリソウ」もその一つ。


主に日本海側に分布する、漢方の強壮剤として有名な植物。
遊歩道を歩けばあちこちで観察できるメギ科の花。

本土では紫色の花が一般的ですが
隠岐島は全て白花。
石川県が白花なので緯度の関係で色が分かれるのかも。

いずれにしても見れば見るほど素敵な姿
見飽きるほど見ているんですが
いくら見ても飽きることはありません。


お花見シーズン到来ですね。
ここ、海士町金光寺山にもお花見にやってくる車が
ひっきりなしにドライブウェイを行き交っています。

  金光寺山の桜

ほとんど顔見知りなので
春の陽気に浮かれ会話も弾みます。

金光寺山は海士町でも植物の宝庫であり
数多くの野草の綺麗な花が観察できる
お勧めフィールドなんですが
今日この山で初めて観察できた花がありました。

この花です。

フデリンドウ

全国的にはそれほど珍しい種ではありませんが
ここ海士町では他に家督山ぐらいしか見たことの
ない花です。
可憐な立ち姿がとっても素敵なかわいい花です。

いや〜、お久しぶりです。
暫く旅に出ておりまして
ブログの更新もお休みしておりました。
本日再開、宜しく〜。

久しぶりに海士へ帰ってみると
金光寺山はすっかり春バージョンに。

早春を彩る草花がいっせいに開花し
自己主張の真っ盛ももう間近。

自然村の駐車場でもスミレ3トリオが
満開を迎えている。

ナガバタチツボスミレ
タチツボスミレ
ヒメスミレ



スミレの花弁をよく見ると
うっすらと筋の入っているのが解りますよね。
この筋には大きな意味があるんです。


スミレは何のために花をつけているのか
ここがポイントなんです。
皆さんご存知のとおり、虫に来てもらうためですが
いかにして虫にとって魅力的に見えるかの工夫。

この工夫がこの花弁にある筋。

虫の目には花の色は写っておらず
模様だけが見えているようです。
だからなんです。

こんな、身近にある草花達も生きるための知恵を
しっかり見につけているんですね。

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