よく「隠岐にはどんな哺乳類がいるのですか」
と質問を受ける。

実は海士町では大型哺乳類は生息しておらず
移入種のチョウセンイタチが最大といったところで
主流の生息哺乳類はネズミの仲間のげっ歯類がほとんど。

今日、珍しくそれ以外の哺乳類と出会うことができた。

ひょっとしているかもと期待しながら
洞窟の中懐中電灯を照らしてみると
4個体が天井からぶら下がっていた。



海士町では数の少ない蝙蝠の仲間で
キクガシラコウモリです。
お鼻の形がユニークで、
その名前も鼻の形を菊の花に例えたものらしい。


小さな離島がゆえに環境が単調である割には
意外に嬉しい出会いがよくあります。

今日は海士のお隣の島の情報を少々。

隠岐自然村の自然体験のひとつにネイチャートレッキングがあります。
今日はネイチャーガイドとして西ノ島の焼火山の下見を。

自然情報にアンテナをしっかり張り巡らせておくためには
何を差し置いてもまず自分の足で歩いて見ること。

ネイチャートレッキングお勧めのコースを紹介しておきます。http://www.geocities.jp/okishizenmura/osusumekosu.html

同じ場所でも歩く季節ごとにその様相はどんどん変わり
歩くたびに新鮮な驚きがあり、何度あるいても飽きる場所などない。

というわけで、
この時期の目玉はなんと言っても渡ってきたばかりの
夏鳥たち。

さすが島前最高峰の焼火山
いるわいるわ、青いのやら黄色いのやら。
とても幸せなひと時を過ごせる素敵な空間でした。

今日確認できた夏鳥は
新緑の緑に映える鮮やかなブルーのオオルリ




黄色いトロピカルバードのキビタキ


他にカッコウの仲間でさえずりのユニークなツツドリ
日本最小のひとつヤブサメ
三日月形の飛翔のアマツバメ

     By そんちょう

春の金光寺山の楽しみの一つは
先日よりはしゃいで書いている野草の美しさ。

一般的に春の花の色は白や黄色が多いようであるが
これにはそれなりの理由があるらしい。

この時期まだ昆虫が少ないことから
花たちは受粉をしてもらう昆虫を選別することが困難であり
どんな虫でもいいからとにかくやってきてほしいという願いから
昆虫にとって一般受けしやすいというか人気のある色の花を咲かしているようだ。
研究者の見解によると、どうやらそれが白色と黄色だとか。

もっと夏が近づけば昆虫の発生も多くなり
花たちは相性の合うタイプの昆虫を寄せるための
色や形状に進化したものも多く咲くようになるのであろう。

今海士町金光寺山の自慢として
この鮮やかなブルーの花畑をあげたい。



ホタルカズラというムラサキ科の植物で、島根県の準絶滅危惧NT。
名は、花が点々と咲くようすを蛍の光に例えたものらしい。


隠岐島ではこの山以外では
西ノ島の高崎山と島後の白島しか確認できていないという
とても貴重な花なのだ。
しかも、こんなに大きな群落はおそらく隠岐最大であろう。

この時期にこんな鮮やかなブルーの色を選択したこの花にとっての
お目当ては一体誰なんだろう?

今日は朝から最高の天気
事務仕事ではあまりにもったいないので
ゴールデンウィーク開催の母と子のしぜんがっこう
の下見で金光寺山を一周。

やはりこの山は美しいとあらためて感じた一日。
そこで、今日目についた花を少し紹介しますね。

いつもよりちょっと早い目の開花の
ユキグニミツバツツジ




大きな株に育ったヒメハギ


いかにも清楚なマルバアオダモ


花の印象は薄いがとてもかわいいウリハダカエデ


苔むした古道にとても良く似合うトキワイカリソウ


長いひげがとてもユニークなウラシマソウ


そして金光寺山は桜の名所



海士町に移住して12年
一度見てみたい念願の花に
今日やっとお目にかかることができた。

5日ほど前に訪れた時はまだつぼみの状態。
開花時期がそろそろではとあたりをつけて
本日確認に出かけると
見事に開花。



 マツムシソウ目スイカズラ科 チョウジガマズミ

日本海をバックに咲く薄ピンク色の花の見事な美しさにとても感動。
本当にうれしかった。

残念なことにこの花は
私の知る限り海士町ではこの場所だけに生育する超貴重種。
(島根県:準絶滅危惧NT、環境省:準絶滅危惧NT)

県内でもほとんど隠岐諸島でしか確認できていないようで
自然の中でこの花に出会える可能性は極めて低いと思われる。

チョウジガマズミの咲いている近くに
可憐なザイフリボクの花も咲いていた。

ザイフリボク(シデザクラ)

            by そんちょう

海士町で一番のバードウォッチングポイントの
西地区の水田地帯に珍しいお客さんがやってきた。

約10年前にはマナヅル4羽が降り立ったことがあるのだが、
鶴の仲間を見るのは本当に珍しいことである。

今回の鶴はナベヅルという種類であり、
まだ幼鳥のようで頭頂がまだ赤くなってはいない。




おそらく九州か山口方面からの春の渡りで
家族と離れてしまったのであろう。

海士のこの場所でそれほど多くのエサが食べられるとは思えず、
無事に繁殖地まで辿り着けるのかとても心配である。
とはいっても何もしてあげられないのだが、
がんばれよ、とエールを送った。

そんなことを思っていた時、
もう一羽の珍客が登場。


くちばしが印象的なダイシャクシギ。

今日はとてもよい目の保養ができた1日であった。


byそんちょう

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